昔懐かしい江戸情緒が今でも残された街、両国。この街には多くの相撲部屋やちゃんこ店が居を構え、力士の姿を実際に目にすることも多く、江戸時代には勧進相撲が執り行なわれた回向院があるほか、力士サイズの服を取り扱う洋品店などもあり、相撲の街としての顔も持ちます。また、両国公園には「勝海舟生誕の地」碑や、附近には芥川龍之介生育の地など、江戸から明治期の著名人の足跡も数多く残され、歴史と情緒にあふれた街として、今も多くの人の心をとらえます。
1月5月9月の大相撲東京場所の興行をはじめ、ボクシングなどの格闘技の試合で使用される両国国技館。イベントや催しのない日は無料で入場できます。館内には「相撲博物館」があり、相撲に関することも学べます。
江戸から東京までの文化や歴史についての資料を展示する博物館。常設展では、江戸・東京の2つのゾーンに分けられ、原寸大の日本橋や芝居小屋の中村座の模型をはじめ、浮世絵や絵図といった収蔵物が展示されています。
両国公会堂は、隅田川沿いの通りに面しています。大正15年より江東地区の基幹劇場として様々な出来事に彩られてきました。老朽化により使用を停止された今も、歴史と創造性に溢れる建築物として、その形を留めています。
隅田川沿いの河川敷で毎年7月最終土曜日に行われる花火大会で、東京三大花火大会の1つに数えられます。2万発以上の花火が打ち上がり、毎年100万人近い人出で賑わいを見せ、東京の夏の風物詩として定着しています。
下野足利藩の本庄氏の屋敷のあった場所で安政年間(1854〜1860)に隅田川の干満を利用した潮入り回遊式庭園として整備されました。現在では人工的に干満の状態をつくり、当時の状態を再現しています。
相撲部屋がひしめき、国技館のある両国だけあり、ちゃんこ鍋屋も多く、元力士が行っている店も少なくありません。各店では相撲部屋の味をもとにしながら、スープにも具にも様々な工夫を凝らし、その店の味を作り上げています。